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#049 『残存共鳴』at RITMUS+10

 

 

2019.01.05(Sat.) - 01.27(Sun.)

 

弊店の川むかいに

パワースポットとされています、

肥前国一宮で、建立1452年を迎える

與止日女神社という神社がございます。

 

その境内に樹齢1400年の大楠が存在します。

この大楠は、

“日本武尊巡り幸し時樟の茂り栄えたるを覧まして

勅りたまえし、「此の国は栄の国と謂ふべし」

とのりたまひき、因りて栄えの郡といひき。

後に改めて佐嘉と号く。”

と新風土記でも詠まれています。

 

今からおよそ370年前明国の僧如定はこの大クスをみて

「珍しい大木である。大唐四百余州広しといえども

恐らくかかる大木は見られまい」

と驚嘆したそうです。

大楠の大きさは、高さ30メートル余

幹の周りは、27メートル、弓の弦を十五筋繋いでも

なお足りなかったといわれるほどの大木で、

昔から御神木として、人々はこの木を拝んでいたそうです。

1813年落雷により火災、今のカタチとして、残存しています。

私はことあるごとにこの大楠に行き、想いを馳せます。

 

 

 

残存共鳴

朽ちたもの

欠けたもの

風化したもの

流れ着いたもの

そんな、欠片達に

なぜか心が共鳴します。

それらの欠片達は、

たとえ役目を終えた

存在であっても、

今も、これからも、

長い年月を越えても、

生き続けているような気がします。

これから月日を経ても

そうなりうるだろう作品達の展示です。

 

 

石原多見子

1973年  埼玉県生まれ
1994年  武蔵野美術大学短期学部工芸科金工専攻卒
1996年  武蔵野美術大学彫刻科卒
1998年  福岡県宮若市にて陶の仕事を始める

 

目に映る小さなサインをヒントに、コツコツと手を動かしていく。

それがいつか 自分の目や手の届かない 大きなものの欠片になっている気がして、

繰り返しまた作っているという石原さんの作品は、心の隙間にそっと入ってきて

自然物が役目を終えた痕跡の美しさと、思わずちょっとしんみり笑いたくなるような

造形美を持っているような気がします。

 

 

沓沢佐知子

1976年  三重県生まれ
2001年  京都教育大学 大学院 美術学科彫刻科専攻 修了

2011年  三重にて『朔』オープン

 

三重の里山にて、すぐ横を流れる川の水の音や

裏山に棲むいきものの気配を感じながら物作りをされてる沓沢さんの作品は

水”と”生命”をテーマされており、水辺に集う動物達、水に存在する貝や岩の欠片達、

湧き水の青の美しさ、その全てにモノが生を受けてから死ぬ迄の流れ、

そしてその後に残る記憶の存在を感じます。

 

 

熊谷峻

1983年  秋田県生まれ
2007年  秋田公立美術工芸短期大学専攻科 修了
2008年  秋田公立美術工芸短期大学研究生 修了
2009年  秋田公立美術工芸短期大学 教務補助勤務(〜2011)

2012年  富山ガラス工房 所属(〜2016)
現在、秋田にて制作

 

熊谷さんの鋳造ガラスには時を経て長い長いを旅してきたような

時間の移ろいを感じる存在感があります。

表面に土をつけてガラスを鋳込んでおり、ガラスが土をまとうことにより、
叙情的なはかなさを感じる一方、光を受けると神々しく輝きを放ちます。
存在の光と陰を映し出しているような気がします。
shikafuco

京都精華大学美術学部陶芸専攻卒業

ひとつずつ、手で形成し焼成した陶器のパーツでアクセサリーを制作しております。 

微生物や石、植物などをイメージしており、細かいひだの動きや、

にじみ出す色合いに「生命」を感じていただけましたら幸いです。

 

草木に入り海辺に座り何かを思い出すなんとも心地よくて
目を閉じるような感覚を言葉にするのは難しい
受け継がれた根源の記憶なのか今生の記憶なのか
あいまいな混ざりを骨に肉に肌にまとい限られた今を歌うように生きる、
焼けた土の表情はいずれ枯れかすかなエネルギーを纏う石となる。

shikafucoさんの土の装身具とオブジェは、身体に流れる根源からの

感覚を感じとれるような気がし、どこか呪術的で

目に見える見えないが関係ない確かな存在感を感じます。

 

 

督田昌巳

鹿児島在住の木工家

 

波と音楽をこよなく愛する督田さんの作品は、

陶器と見間違う程の存在感です。

漆を何度も重ねたり、洗いをかけたり、異素材を混ぜん込んだり、

わざと節を大胆に使ったりと、どこか不完成を完成としているような

どこか遠い国から時を経て流れ着いたような、

揺らぎと儚さがあるように感じます。

 

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